北海道縦横無尽の旅'07 8日目:まさかの事件と「蝦夷」国盗り完了

ホテルで起きる最後の朝、いつも通り早めに起きて朝飯を食べて身体を目覚まさせる。
シャワーを浴び顔を洗い準備万端、予定より早く動けているので荷物整理をする。
もう使わないものをウェストからデカいバッグに移している時に、容量限界近くなった3枚目のSDメモリーカードを交換しようとしたら、メモリーカード用のポーチが見当たらない。
ガサゴソと探すが無いので全ての荷物を出してチェック。
どうみてもどこにも無い。落としたか?!
今カメラに入っているカードのデータを見てどこで交換したかを確認。7日目の夜「はなたび利尻」に乗る前の札幌駅だ。
JR北海道忘れ物センターの番号を調べ電話するも、電話での応対は9時半かららしい。


こんなことをしている間に時間がなくなる。


すすきの駅まで歩き、地下鉄に乗ってさっぽろ駅へ。JR札幌駅の忘れ物センターを訪ねるが該当するものは届いていないらしい。当然、落とすとは思っていないので名前もなんも書いてない。100円ショップで買ったときのまんま。
中に2GBのメモリーカードが3枚入っている。そのうち2枚は撮影済みの満タンカード。
ここまでの6日分の写真データが・・・。オレは一体何をしに来たんだか。
心ある人に拾われて届くのを待つしかない。


テンションは確実に下がったが、自分で思っていたほどではない感じがする。それともショック過ぎてマヒしたか。
どうあれ、気を取り直し予定通り日高本線に向かわなければ。


苫小牧まで「北斗」で移動。「北斗星3号」を苫小牧で捉える。
もしかしたら、行きの写真が戻ってこないかもしれないとなると、日中唯一の写真になるかも・・・。


 ↑ 苫小牧でとらえた「北斗星3号」


日高本線は、今回の旅で一番沿線風景をオススメする路線。
左右とも牧場が広がり、馬や牛が放牧されている姿を見ることが出来る。
右手には海が近くまで来て、綺麗な海原や日高昆布を干す姿などを見ることも出来る。
最後の楽しみにしていたわけではないんだが、結果的に痛んだ心を癒す。
あぁ、メモリーカード・・・。


 ↑ 車内から撮った牧場


 ↑ 海岸線沿いを走る

ただし、日高本線は長い。往きに200分・待ち時間で55分・帰りに190分。
全部で455分。7時間半を日高本線に割いた事になる。あらためて考えるとすごい。
途中で「浦河/日高」エリアを統一。これで「蝦夷」地方は統一完了。
地方統一したので、地方大名コースに申し込む。


終着様似に着いて駅や乗ってきた車両などを撮り終わった所で、メモリーカードがほぼ満タン。予備に携帯していた512MBのメモリーカードに差し替えようとしてデジカメから撮り終えたカードを出した瞬間、ポロっと手元からすべっていく。そしてまんまと側溝、いわゆるドブへノーバウンドでホールインワン


ありえない光景に呆然。落ちていくのがスローモーションに感じた。
ネタではない。本当の話なだけにタチが悪い。


呆然としていても仕方ないので、身体を動かす。隙間から覗いても暗くて何も見えないし、懐中電灯は札幌でコインロッカーに突っ込んだバッグの中。
エストバッグを外しジャケットを脱ぎドブ板を外そうとするが、重くて硬くてビクともしない。しばし格闘するも、まるで歯が立たずじまい。ダメだ、もうあきらめようと思った。一旦はあきらめたのだが、様似の駅員さん(駅長さん?)が声を掛けてきてくれた。
「何か落としたんなら、そこの役所で土木課に声かけてみなー」と。


さらに駅員さんは駅にくっついている観光案内所のおねえさんに事情を話してくれ、役場に電話してもらった。状況を説明したら5分と立たないうちに大きなバールを2本持って2人役場の人がきてくれて、ドブ板の隙間からバールを差込み持ち上げ見事メモリーカードを救出!
感謝の気持ちでいっぱいです。ホントに助かりました。こうして、かろうじて旅の記録が手元に帰ってくる。
役場の方、観光案内所の方、そして駅員さんにそれぞれお礼を言って、様似を後にする。


 ↑ 様似駅 向かって右に観光案内所がある ここから襟裳岬へ行くバスが出ている


帰りの190分は、寝て起きてゲームして過ごす。事件があったがおかげさまで予定通りの旅を続けられた。


苫小牧から南千歳へは再び「北斗」を使い、南千歳からはあえて「とかち」に乗り換える。これで、北海道内の特急は全制覇!
ただし、現状ダイヤが3分遅れなので、札幌での持ち時間が短くなっている。
札幌では甥っ子のお土産も買わなきゃいけないし、コインロッカーから荷物を出してさらに北斗星の写真も撮らなきゃいけないのに。


甥っ子用のお土産ご当地マーブルチョコを見つけるのに手間取り写真は断念したが、帰りの列車「北斗星4号」に無事乗車。こうして、長い長い旅を続けた北海道の地に別れを告げた。


うーむ、落とし物センターに行く時間はとれなかった。。。