北海道縦横無尽の旅'07 4日目:富良野ノロッコと三笠鉄道博物館

今回の旅初めてのホテルでの目覚め。気持ちよく予定通りに早起きして旭川駅に向かう。
旭川駅は1・2番線に関しては撮影のしやすい所で、特急「スーパーホワイトアロー」・「ライラック」を撮るには申し分ない。ただ、高架工事中のせいなのか富良野線のホームだけが離れているのでそちらを撮りに行くには駆けずり回るしかなく早々に見切りをつける。あとで乗る時でいいや。
1時間ほどの撮影を終えて富良野線ホーム(6・7番線)に行くと、キハ150がいる。撮りたいが島式ホームなので車両全景が撮れないのが残念。

富良野・美瑛ノロッコ号

しばし待つと、予定通りの時間で「富良野・美瑛ノロッコ号」が入線してくる。
早くから自由席の列に並んでいる人もちらほらいるが、人は少ない。
記念撮影する人の合間を縫って出発まで撮影しているがあんまり人が増えない。
結局、超満員の「くしろ湿原ノロッコ号」と違い、ガラガラのまま出発。
ラベンダーのシーズンは終わってしまったというのも原因かもしれない。これなら指定席取らなくても良かったかも。



 ↑ 「富良野・美瑛ノロッコ号

富良野線沿線の見所を紹介するチラシなども充実していて、乗るので精一杯だった「くしろ〜」とは打って変わって列車・沿線ともども楽しむ。
景色もいいし、風も感じるので気持ちがいいが、風が強すぎて寒いのか、車内に常備してある毛布をかけている人も見受けられる。
美瑛を過ぎるとゆっくり走る。トンボがいっぱい飛んでいるが同じくらいのスピード。
そして走っている時にも、トンボが開け放たれた車両に入ってきては出ていく。


 ↑ 「富良野・美瑛ノロッコ号」車両



 ↑ 「富良野・美瑛ノロッコ号」車内

車内で飲み物やグッズを販売しているお姉さんがいるのだが、よどみなく聞き取りやすい声で観光名所案内をしてくれる。途中駅での乗り降りでは挨拶までしてくれる。
車掌は、ノロッココンダクターというらしい。腕章をしていないと一見車掌には見えないとてもいい感じの若い兄ちゃん。


 ↑ 臨時駅・ラベンダー畑 ノロッコ号しか停まらない。



 ↑ 富良野線の車窓

あれよこれよといううちに、富良野に到着。持ち時間3分で滝川に向かう快速「狩勝」に乗換。車両はキハ40-758。ホテルの朝飯が物足りなかったのと、昼飯を予定している所につくのが15時過ぎなのもあり、旭川駅で見つけた変わった駅弁を食べる。その名も「ZooBen」。


 ↑ 旭川駅『手巻きおにぎり ZooBen』

具は何種類かあって、2種類選んで買える。
手巻き寿司がソフトクリームを模した形になっている。組み合わせは自分で選んで決められるという。これで480円。選んだのは「雲丹」と「ジンギスカン」。どっちも好物。

列車に乗った時点で既に人が結構乗っていて後ろ向きの席しか取れなかったのと、腹も満たし朝早かったのもあり睡魔が襲う。ここ根室本線はまた来るので眠気に任せて眠ってしまう。

三笠へ

滝川から岩見沢まで特急「ライラック」に乗る。どうせ29分しか乗らないしとデッキですごそうと思っていたら、車掌さんが『後ろに行けば行くほど空いています』と親切丁寧に教えてくれたので、自分も含めデッキ近辺の客が一斉に後ろへ向かう。

ライラック用の781系電車は新造時よりも扉を増設しているのだが、モハ781形のみは構造上車両の端ではなく真ん中寄りにデッキを作り、2列8席だけ孤立している。
せっかく座るならとそこを狙って座る事にした。これも車掌さんのおかげです。
が、好事魔多し。まんまと寝過ごす。岩見沢駅に着く5分くらい前までは起きていたのにぃ。


時刻表を取り出し、旅の再検討。札幌まで止まらないので、札幌からまた戻ってくるしかな

いようだ。せっかくなので、予定では乗る機会の少ない普通列車を使おうかと思ったが、時間がかかりすぎるので断念。またSWAに乗る。バスに乗る予定だったが無理なのでレンタカーに決定。
トヨタレンタカーに電話をいれ、駅まで迎えに来てもらう。
結局レンタカーを借りて三笠市へ。三笠鉄道記念館とクロフォード公園に行くために。

三笠鉄道記念館

三笠鉄道記念館は、廃線になった幌内線の幌内駅跡地にある鉄道を中心とした博物館。鉄道博物館なのに鉄道で来れないというのが皮肉だ。
ここには、昔の食堂車などを利用した食堂「スリートレイン」があり、そこで遅い昼飯にする予定だったのだが、準備中の下げ札。土曜なのに? 遅かった?
諦めきれずに聞いてみようと中に入る。「予想外に団体さんが来て、食材がもうなにもない」とおばちゃん。仕方がない。ここで食べるためにわざわざ土日を選んで日程を組んだのにな・・・。


 ↑ レストラン「スリートレイン」

ちょうど日差しが強い時間で、逆光と戦いながら撮影開始。
ここですごいと思ったのが、機関車の中に入れること。
車庫内で展示している、蒸気機関車9600形59609・C12形C12 2、電気機関車ED76-505、ディーゼル機関車DD13 353の4両ともである。特に、電気機関車は運転台だけでなく、中の通路も通れる。

 

 ↑ ED76-505とDD13-353 両方とも車内に入れる


 ↑ ED76-505 運転席


 ↑ ED76-505 内部


 ↑ DD13-353 運転室からの眺め

クロフォード公園

三笠鉄道記念館から少し戻った所にあるクロフォード公園。ここは幌内線三笠駅だったところを活用しているらしい。ここにも保存車両があり、特にキハ80系は編成を組んだまま保存されている。


 ↑ クロフォード公園のキハ80系

ただ、残念なことに置いてあるだけで活用されているとはあまり思えない。
もうちょっとなにか工夫が欲しい。「来てよかったな」と思うなにかが欲しい。

乗り過ごしたのはともかく、苦労して時間を割いたわりに期待はずれ。ともかくも三笠をあとに。レンタカーを返し、予定より早い列車で滝川へ。

滝川・新十津川札沼線

このあとは滝川駅から新十津川駅まで歩いて札沼線に乗るつもりだったのだが、早く着いたのでジンギスカンを食べに有名な店「松尾ジンギスカン」まで歩いて行く事に。

やはりジンギスカンはうまい。そう高い値段でもないし、気分も変わりいい予定変更。
おかげで時間がギリギリになって、新十津川駅までタクシーを使わなきゃいけなくなったのがマイナスポイントだが。
タクシーの運転手は地元なのに、「めったに行かない」から場所がイマイチ不安らしい。なにせ新十津川駅は1日に3本しか列車が来ないところ。


 ↑ 新十津川駅の時刻表(ケータイで撮影)

新十津川駅はもちろん、駅前にも自動販売機すらない。あるのは病院くらい。
飲み物が欲しかったので、病院のロビーにある自販機を使わせてもらう。


札沼線を乗り継いで札幌に到着。連休のせいか、いつも使うじゃらんネットでは札幌で宿がとれなかったので、別のサイトでおさえた宿に向かう。函館本線に乗って銭函駅まで。
本来夕食がつく旅館なのだが遅いのでいらない旨伝えておいたが、遅いので駅からタクシーを使って少しでも早く着くようにする。大した距離ではないのだけど。


畳の部屋でふとんで眠るのもひさびさ。吾妻渓谷以来か。そのおかげか疲れていたのかぐっすりと眠れた。


レンタカーと2回のタクシー。振り返ってみると予定外に出費しすぎた感もある日だった。